CNB Yachts 社のケース スタディ

CNB 76 の設計: 21 世紀の豪華ヨット

クラリス (Claris) 氏製品チームにとっては、アイデアこそが最も重要な資産となります。Creo の役割は、そうしたアイデアを実際の製品の形に変え、企業としての差別化を図ることです。世界トップクラスの拡張性と使いやすさを誇る設計ソフトウェアとして、Creo は設計プロセスのあらゆる側面を最適化できます。創造性から生産性、チームワーク、効率性まで、あらゆる面を最適化できます。

ニコラス・クラリス氏のボート関連のキャリアは 30 年以上に及びます。スキッパー、デザイナー、建造場のマネージャを経験していますが、ヨット写真家として最も知られています。数々の賞を受賞しているクラリス氏のポートフォリオには、自社のボートが雑誌の表紙にふさわしく見えるような写真を期待する、世界の数十社のクライアントのために撮影した作品が含まれます。

「写真では、よくできた船について自分が感動する点を表現することを心がけています」とクラリス氏。「優雅さ、バランス、均整美などです」

クラリス氏にとって長年のお気に入りの被写体の 1 つが、フランスのボルドーの船大工によって製造された CNB ヨットです。2000 年から撮影している CNB ヨットは、これまで見た中で最も美しいヨットだとクラリス氏は言います。

私たちもそう思います。そして、CNB 社が Creo でこれらの見事な船を作っていることを私たちは誇りに思います。

使命

CNB 社は、高速性、審美性、耐航性、快適性、そして安全性に優れた船舶の設計、製造を経営理念に掲げるヨット メーカーです。これまで 25 年以上にわたって初期設計から進水までを自社で行い、ヨット、スーパーヨット、カタマラン、旅客船を製造してきました。

最新モデルの CNB 76 は、同社にとって過去最大の量産ヨットです。船首から船尾まで全長 76 フィート (23.2 メートル) の CNB 76 は、完全な豪華カスタム装備で、安心して世界の 7 つの海を航海することができます。

創造性ヨット

「CNB 76 は複合材料でできています。船体は完璧な流線型で、全体設計はまさに 21 世紀のデザインと呼ぶにふさわしいものです」とこのプロジェクトのシニア エンジニアであるセバスチャン・ルーカス (Sébastien Lucas) 氏は言います。

このヨットはすべて 3D で設計されており、これまでにない高い精度が実現しています。たとえば、数トンの重量がある要素についてでさえも、質量が最適化され、キログラム単位まで管理されています。25 メートルを超える部品も、1 ミリメートルまで正確に組み立てられます。

ヨットの船内空間にも細心の注意が払われています。「屋根全体に複数の窓がはめ込まれていて、パノラマのような景色を見渡せるようになっています」とルーカス氏。「長方形の舷窓から船内に光が入り、オープンで調和のとれた快適な環境に生み出しています」

チームワーク

新しいヨットを製作する設計者、エンジニア、熟練工の多くが、さまざまな Creo アプリを使用しています。「Creo を導入したことで、ヨット開発のすべての要素、つまり船体、内装、配管、配線、25 メートルに及ぶ大型の船殻および金型、技術文書、製造指示書、そしてマーケティング資料に関する作業を同時進行で進められるようになりました」とルーカス氏。

配線・配管システムを担当するドリアン・ブレナン (Dorian Brennan) 氏はこう付け足します。「Creo とそのスケマティック機能を使用すると、ヨットの正確な 3D 表現内で直接、システムのさまざまなソリューションを検討できます。Creo には創造性を隔てるものが存在しないため、アイデアを現実的なソリューションに変える作業が容易になります」

効率性2 隻のボート

Creo は、CNB 社のチームが設計作業のほとんどを早期に完成させるために役立っています。しかも、すべての設計データが常に最新の状態であるという確信を持って作業することができます。したがって、クライアントは早期に承認を行ってプロジェクトに取り組むことができます。同時に、エンジニアリング部門は、ヨットが予算内で製作されることを確認できます。さらに、製造部門は、高品質で正確なデータに基づいて作業を開始できるため、サイクル時間とコストを低く抑えることができます。

クライアントは、開発中も絶えず簡単にフィードバックを提供することができます。「設計の代替案を検討し、先に進める最善の設計を選択することができます」とルーカス氏。クライアントだけでなく、スキッパーや請負業者も、設計を 3D で参照して理解することができるため、変更のたびに造船所に足を運ぶ必要がありません。デジタル モックアップへのアクセスにより、ボートの画像よりもはるかに優れた表現が提供されます。クライアントは、隠れた部品さえも見ることができます。「クライアントが望むとおりのボートを建造しているという絶対的な確信が持てます」

新しい一連のヨットまたはスーパーヨットがすべて物理的なプロトタイプなしで製作されているのだとわかると、デジタル モックアップの重要性をさらに理解できます。

デジタル モックアップは、エンジニアリング部門の枠を超えて、社内全体がグローバル レベルで利用できます。

生産性

コンピュータ処理されたボートの画像Creo への移行は比較的最近のことでした。ブレナン氏によると、移行はスムーズに行き、新しいソフトウェアによって設計がはるかに容易になり、統一化されたといいます。

「私の作業の生産性が劇的に向上しました」とブレナン氏。「Creo のおかげで日々の作業にかかる時間を大幅に節約できました」

Creo 設計ソフトウェアのメリットは、製品ライフサイクル管理 (PLM) と組み合わせたときに、さらに大きなものになります。たとえば、前のモデル CNB 77 では、第 1 世代の開発に 12,000 時間を要しました。3D データを再利用した最新世代の開発所要時間は 4,300 ~ 5,200 時間でした。

PLM に Windchill を使用すると、購買、プロビジョニング、工業化などの他部門とのコラボレーションが容易になります。PLM と CAD ツールの併用により、CNB 社は社内プロセスを再編成し再構築することができました。

以前は、業務用のビューを最新の状態に保つために、エンジニアリング部門がデジタル モックアップの再構築に作業時間の 40% を費やしていましたが、それはもう必要ありません。そのうえ、ファイル プレビュー機能により、モデルでの作業やモデルの共有が迅速化されました。

また、Creo が提供するマルチ CAD 機能は、CNB 社にとって不可欠です。現在では、CNB 社は、Groupe Beneteau のメンバーとして、異なる CAD ソフトウェアで作成された CAD ファイルでシームレスに作業することができます。

結果

価格面およびスタイル面の厳しいグローバル競争の中、CNB 社は、かつてないほど短期間で、より多くの製品を提供しています。「Creo と Windchill の組み合わせは、利用可能な製品開発プラットフォームの中で間違いなく一番です」と CNB 社の産業ディレクターのポール・ランピニ (Paul Rampini) 氏は言います。

新しいヨットの設計と開発を統括しているランピニ氏は、PTC ソリューションによって会社の業務形態に革命が起きたと話します。「過去 10 年で当社は急成長を遂げました。その成長を支えてきたのが PTC のソリューションです。今日では、賞を受けるようなヨットを最短期間で設計しながら、新しい大きなイノベーションも追加しています」ランピニ氏は、それを実証するデータをお持ちです。

  • CNB 76 が最初のアイデアから生産までに要した期間は 24 カ月間でした。
  • その前のモデルの CNB 77 では、CNB 77 の前の世代に比べて開発期間が 6 カ月以上短縮されました。

しかし、話を写真家に戻しましょう。元船大工のニコラス・クラリス氏は、向上した生産性と効率性の価値を理解しています。それでもなお、ボートを際立たせるのは見た目だといいます。そして、それが、CNB 社のヨットが他社のヨットに勝る点です。

「CNB 76 は、私がこれまで目にした最も美しくてエレガントなヨットです」

CNB 社とその最新のヨットニコラス・クラリス氏、すばらしい製品が Creo によってどのように誕生したかについて、詳細をご覧ください。